今年、私は還暦を迎えました。
正直なところ、自分が60歳になる日がくるなんて、若い頃には想像もしていませんでした。でも、こうして大きな節目を迎えた今、何よりもまず感じるのは「健康でいられること」への深い感謝です。
かつては、朝起きることも、ごはんをおいしく食べることも、どこか出かけることも、「できて当たり前」だと思っていました。でも、年齢を重ね、心身にいろんな経験をしてきた今、それらがいかに尊く、ありがたいものかがわかります。
特に、私は過去に心の不調も経験してきました。体が元気でも、心が動かない日々がある。そんな時期を通り抜けてきたからこそ、今ここに生きていることが奇跡のように感じられるのです。
最近は、些細なことにもしっかりと感謝できるようになりました。
ベランダの鉢植えに新しい芽が出ていたり、夫と笑い合えたり、オカメインコの声に癒されたり。
こうした日常の一コマ一コマが、私にとっての幸せの源になっています。
でも、ひとつ気づいたことがあります。
「ありがたい」と感じられる心が育ったのは、ただ年齢を重ねたからではありません。自分と向き合い、自分の心に耳を傾けてきた時間があったからこそなんです。
これは、まさにコーチングで大切にしていることと重なります。
今どんな気持ちなのか、何を大切にしたいのか、本当はどんな人生を生きたいのか――
自分の声を聴いていくプロセスが、人生の質を大きく変えてくれるのです。
私がコーチングを学び始めたのも、「このまま人生が過ぎていっていいのだろうか?」という問いがあったからでした。そして今、こうして心からの感謝とともに新しい60代をスタートできていることに、深い意味を感じています。
還暦は、終わりではなく「新しい人生のはじまり」。
今後は、自分自身の経験を活かして、同じように人生にモヤモヤや不安を感じている女性の背中をそっと押していけたらと思っています。
60代からでも、遅くない。
むしろここからが「本当の私」に出会うチャンスかもしれません。
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